XLRコネクタの検証

XLRコネクタの検証を行いました。

前回の記事でスピーカーケーブルの検証と言いましたが、
XLRコネクタの検証が早く終わったため、こちらを先に公開します。

検証した結果、XLRコネクタのリファレンスをノイトリックの防水コネクタHDシリーズにしました。

はじめに

私の好むものは基本オーディオ的にはつまらないです。

私は音楽が主役でありオーディオ機器は黒子と考えている為、
オーディオ的な音に全く魅力を感じないためです。

故に、オーディオ好きの方が聴くと
「何?このつまらない音」という風に感じると思いますので、
それを踏まえて各自で検討して頂ければと思います。

きっかけ

MS202をバランスケーブルで使っていて
何か違和感を覚えたので、ちょっと検証しようと思いました。

怪しいと思ったのがXLRコネクタです。

フォンプラグの検証の時、ノイトリックが一番賑やかだったので
多分プラグの金属カバーの影響と判断しました。

そこで、XLRコネクタのカバーの金属を調べると、
フォンプラグと同じ金属(亜鉛ダイキャスト[ZnAl4Cu1])が使われていることを確認。

この金属を回避したらどうなるか確かめたいと思うようになりました。

検証したもの

候補ですが、今回は一旦ノイトリックに絞りました。
ノイトリックだけでも結構シリーズがあったためです。

その中から中の樹脂とコンタクト金属が異なるHEシリーズ、
筐体がステンレスのHDシリーズを検証することとしました。

HEシリーズは3pinのメスコネクタが以下の様に
削り出しに変っています。その変更にも期待をしました。

ノイトリック XXシリーズ メスコネクタ部分

ノイトリック HEシリーズメス コネクタ部分

HDシリーズは屋外用のコネクタで

さらにHDとHEのコンタクトを合わせたものも作って
検証を行いました。

ケーブルは検証の結果リファレンスとしている
MS202-2Pです。

結果こんな感じでケーブルを作りました。

XLRコネクタ検証用に作成したケーブル群

その他の条件

機器は以下の通りです。
アクセサリー類は多いので割愛します。

機器 名称
ヘッドホン HDJ-X10 改造版
DAC RME ADI-2Pro + 鉄+真鍮ハイブリッドケース
ヘッドホンアンプ ハイエンドオーディオメーカー製 ヘッドホンアンプ(※1)

HDJ-X10 (内部改造済)

ADI-2 Pro with 鉄+真鍮ハイブリッドケース

※2:【2018.03.03】名称伏せました。

検証結果

 以下の通り検証した結果、HDシリーズを私のリファレンスに採用しました。

通常

いつも聴いている音です。
ただ、きっかけの通りなんか違和感があります。

HE

通常から「綺麗になった」と思って使っていました。

これなら、満足行くものができると思って数日聴いていると
パーカッションなどの打楽器が埋もれたので、
通常のプラグよりハイ上がりなことが分かりました。

ただ、オーディオ系の明るめな音が欲しいならこれです。

HD

違和感が無くなりました。
キッチリと低域が踏ん張るし、賑やかさも無いためです。

金属カバーがステンレスである影響が大きいと判断しました。
リファレンスコネクタとして採用します。

欠点は値段が高いことと
メスのコネクタを刺すのに苦労することです。

メスのコネクタは刺す時に少し上に持ち上げて刺すという
ちょっとしたコツが入ります。

HD+HEのコネクタ部分

HDからハイ上がりになる。

HEがハイ上がりする原因はコネクタの樹脂部分と断定しました。

ハイブリッドはやめた方が良いという結論です。
削り出しのコネクタの金属はあまり効果は無かった感じです。

検証結果をヘッドホンケーブルにも適用

今回採用したHDシリーズですが、XLR 4pinもあるため、
取り寄せてHDJ-X10用ケーブル試作品を作りました。

HDJ-X10用バランスケーブル試作 第二弾

使ったはんだはアルミットのHR-19M LFM-48(SAC305)です。
今のところ、これがベストです。

日本アルミット LFM-48

あとはkester 48(SAC305)も取り寄せましたので、
それを検証したらはんだの記事を書きます。

kester48(SAC305)

結果は、凄く満足。今まで一番好きな感じに仕上がりました。

HDJ-X10改造版と合わせて
圧倒的とかハイスピードとか壮大とか
私が音楽を聴くのに邪魔な「我(エゴ)の強い音」を消し去った音となった為です。

要は「現状でできる限り調和した音が出来た」ということです。

(聴かれたファンの方が今も見ているかは不明ですが、
2017年11月よりさらに音が取れるようにしました。
さらにブラッシュアップをかけます。)

オーディオ好きな方が酷評しそうな音源の音楽でも
気にすること無く聴けます。

ただ音楽がこんこんとわき出る水のように深層からあふれ出る感じです。
なお、わき出る感じになったのは、HDJ-X10の特性と思います。

聴かせても、多くのオーディオ好きな方には「なんだこれ?」な音でしょうが、
(柔らかいとか優しいという感想が良いところでしょうか)
私が好きだからそれで良い。誰かになんと言われようとね。

音楽を作られる方の「空(くう)」とか「実存」というものを音楽から読み解いて
「本を読むようにその人の生き様を読み取る」ことが楽しみですので、
こういった音じゃ無いと困る訳です。

出る音から少し「我」を消せて、音楽に秘められた「空(くう)」に少しだけ近づいたのが嬉しくて
「今までで一番好き」なのかもしれません。(自分で好きと思えたのはこれが初めてです。)

今までは「改造等で自分の性格を埋め込むこと」を是としてやっていましたが、
これからは「『我』を無くして、最大限の敬意を以て音楽を受け止められるものを構築すること」を
是としてやっていきます。

最後に

ひとまず、納得のいくXLRコネクタを見つけることが出来ました。
結局、どんな金属がOKなのかは調べないと答えがでませんね。

今後、興味が出たパーツは買って試す方が良さそうです。

これからですが、はんだの検証を終えたら、
依頼のヘッドホンケーブルの製品版を作成して納品、
(その方には現在試作品を使って頂いています。かなり満足されているようです。)

その後でケーブル検証に耐えられるアンプ群を探します。

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ADI-2 Pro

 電源の変更と局所に制振対策、自分に合ったDACのフィルタ設定を行えば、
高額なDACを押しのけることすらできるレベルの音を有します。

 ヘッドホンアンプ部分も
応答性がもう少し欲しい所ですが、その分反動によるオーバーシュートがないことから、
突き詰めれば「深い低域」がだせるため、しっかりと「音楽」が聴けます。
(やっとそこまで引き出せるようになりました。もっと突き詰めます。)

 ADI-2 Proは検証したら特集記事を書く予定です。

 使いこなしにきちんと応えてくれる良い道具です。

RME ヘッドホンアンプ・DAC ADI-2 Pro
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HDJ-X10

 私が愛用し、改造してリファレンスで使っているヘッドホンです。

 そのままでも十分に音楽を楽しめますが、
あれこれ試行錯誤して自分なりの使い方を見つけるのも非常に楽しいヘッドホンです。

 そのうち特集記事を書きます。

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