フェルナンブコ鞣しの革靴 試作品
フェルナンブコ鞣しの革で靴を制作してみました。
(制作は職人の方に依頼しています。)
きっかけ
以前、フェルナンブコ鞣しの革で鞄を作って
靴職人の方に鞄を見せたところ、「靴にもいけそうだ」という意見を頂いたのがきっかけです。
フェルナンブコのオガ粉は革に利用するとエージングなどで楽しめることが
鞄を作った時に分かったため、もっと長く使えそうな靴ならもってこいだったためです。
使用した革
今回も鞄用の革を作って下さったALMIGHTY様へ発注をかけました。
表用と裏用の2枚です。
できあがった靴
山崎靴店の職人の方へ直接依頼をかけました。
今回は以下の仕様です。デザインと革以外は
職人の方に考えて頂きました。
- デザイン:Uチップ(つまみモカ)
- 表革:フェルナンブコ鞣しの革
- 裏革:フェルナンブコ鞣しの革
- 底材:革底(スペードソール)
- 製法:ハンドソーン
革が汚れを吸いやすいため、結構汚れてしまい一度失敗しています。
仕上がりはこんな感じです。
全体。良い感じに迫力があります。
前面。
側面。土踏まずのアーチがかなり力強いです。
後ろ。シームレスバックでかかとの面加工もばっちりです。
中です。山崎靴店の職人の方がプライベートで靴を作る時に使う刻印「INIESTA」が押されています。
刻印は職人の方が好きなサッカー選手、INIESAからとのこと。
使ってみて
この靴の完成前に汚れて失敗した靴を仮縫いとして引き取って
履き心地を検証していました。
最高の履き心地でした。裏革がデュプイの裏革用の革よりも
気持ちが良いのです。足がかなりさわやかです。
それから表革としても良いです。
一度クリームでプレメンテナンスをしたのですが、
ほのかに赤が出始めました。
これは手入れしていくと楽しみな革です。
検証し終えて
やはり、面白い靴になることは間違いないです。
意外だったのが裏革に使うと抜群の威力を発揮したことです。
次はこの履き心地がフェルナンブコのオガ粉を使ったからかの
切り分け検証をしたいですね。
上手い具合に需要と採算性を探って製品化できればと考えています。
まだまだ先は長そうです。じっくりやります。